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アメリカの不動産テック(サイト・アプリ)Opendoorについて解説

2020.01.23 更新

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海外の不動産テック、Opendoorを皆さんはご存知でしょうか? Opendoorとは、アメリカの不動産テックで、アメリカ初のオンライン買取再販プラットフォーム。物件の買取をオンライン上で完結し、物件の流動性に貢献しているようです。

本記事では投資家からも注目を集めている、Opendoor(オープンドア)について解説します。不動産事業者はとくに要チェックです。

この記事の要点まとめ

  • Opendoorは、不動産テック企業「Opendoor Labs Inc」が公開したアメリカ初のオンライン買取再販プラットフォーム
  • Opendoorは、オンライン上で物件の買取が完了するサービス
  • 買主への2つの保証制度と徹底したユーザー視点
  • 日本の不動産テック(売買)の紹介

 

Opendoorとは?

https://www.opendoor.com/

Opendoorは、2013年に創業されたアメリカの不動産テック企業「Opendoor Labs Inc」が公開した、アメリカ初のオンライン買取再販プラットフォームです。Opendoor Labs Incは、オンライン買取再販を主要事業としたビジネスモデルを展開。オンライン買取再販業の先駆者的存在といわれています。

通常物件の買取には、売却の相談から引き渡しまでさまざまなプロセスがありますが、Opendoorを使うと査定・買取・入金がオンライン上で完了します。査定をしてもらう方法は簡単で、以下の流れを行うだけで完了します。

  1. 売りたい家の情報をフォームに従って入力。
  2. 2営業日以内にメールで仮オファーが、大まかな査定額とともに送られてくる。
  3. ホームアドバイザーと電話で相談。
  4. Opendoor Labs Incからの最終オファーに納得したら、オンラインで署名。修繕費を差し引いた金額が24時間後に入金。

詳細は次章で説明しますが、OpenDoor Labs Incは売主の手間をできるだけ省いた買取サービスです。


Opendoorの特徴

ここではOpendoorの詳細について解説します。Opendoorは、売主の手間をできるだけ省いた買取サービスですが、すべての物件を買い取るわけではありません。その辺りの詳細も含めて、以下でお伝えします。

買取物件の条件

先ほども少し触れましたが、Opendoor Labs Incが買い取る物件には条件があります。その条件とは、「1960年以降に建てられた約1,100万円〜5,500万円の一戸建て住宅」に限ります。そのため買取を依頼する前に、条件を満たしているかどうかを確認する必要があります。

修繕費

家の住宅診断時に修繕が必要な箇所があった場合、Opendoor Labs Incから修繕費の見積もりが提出されます。その修繕費で承諾した場合は、買取価格から修繕費が差し引かれます。Opendoor Labs Incの修繕見積もりに納得がいかない場合は、自身で他の修繕業者を探して修繕可能。また、この時点での売却キャンセルも無料で行えます。

手数料

Opendoorを使用した場合の売却手数料は平均6.7%です。アメリカの一般的な仲介手数料は、5%前後といわれているので、Opendoorの手数料は1~2%高いといえます。

業界初の保証サービスとユーザー視点

Opendoor Labs Incから中古物件を買う場合、買主には2つの保証がついています。「30日間キャッシュバック保証」と「2年間の修繕保証」です。

1つ目の「30日間キャッシュバック保証」は、Opendoor Labs Incから購入した中古物件に住んでみた後、満足できない場合はどんな理由でも30日以内ならキャッシュバックを要求できます。ただし、返金されるのはOpendoor Labs Incに支払った販売手数料と家の購入代金で、契約の手数料は返金されないようです。

2つ目の「2年間の修繕保証」は、2年以内であれば電気系統と、キッチンシステムや庭のスプリンクラーなどを含む180項目の付属品に修繕保証がついています。通常、修繕保証は1年間が一般的ですが、Opendoor Labs Incでは倍の2年間修繕保証を適用しています。

このようにOpendoor Labs Incでは、ユーザー視点のサービスを展開しています。しかも「30日間キャッシュバック保証」は業界初のサービス。そのため、Opendoor Labs Incが所有する物件は、平均の3倍ほどの内覧希望者を集めているといわれています。

 

日本の賃貸仲介の不動産テック3選

ここまでアメリカの不動産テック、Opendoorについて解説してきましたが、日本でも日々多くの不動産テックが生まれています。本章では、いくつかの不動産テックをご紹介します。

  • Atlicu
  • すむたす買取
  • ウルアパ

Atlicu(不動産特化型チャットアプリ)

Atlicu(以下、アトリク)は「お客様と賃貸仲介業者間」のやりとりをお手伝いする、不動産の追客に特化したチャットアプリ。不動産賃貸仲介業者は、お客様に見やすい物件情報とメッセージを送ることができます。

コミュニケーションツールとして「LINE」を使われる方も多いかもしれませんが、LINEとは異なり、追客の履歴等を管理画面でスタッフが互いに共有できるのが特徴の一つです。また、不動産賃貸仲介専用のアプリであるということから、お客様が担当者と個人的にLINEでつながる必要がないなどの理由で安心して使えるようになっています。とくに女性のお客様に好評をいただいているようです。
【参考】不動産賃貸仲介会社のLINE(ライン)活用のメリットデメリットを解説

すむたす買取

売主向けのサービスで、スピーディーな価格提示や契約・現金振り込みが可能です。運営会社自身が物件の買取りを直接行っているため、最短1時間で買取価格を提示。さらに仲介手数料が発生しません。ポイントは「見積もり価格」ではなく「買取価格」を提示するので、後になって価格が変わることはありません。
先ほどもお伝えしました通り、すむたす買取は不動産買取の仲介業ではなくすむたす自身が買取を行うので、一部で日本版Opendoorといわれています。

ウルアパ

ウルアパは、アパート・マンションオーナーさん向けの売却査定がサイトです。1棟賃貸アパートやマンションの査定を、誰でも何度でも完全無料で利用することが可能。本当に「正確な査定」が出来る人は、不動産業界でもさほど多くないともいわれていますが、そのような不透明な不動産流通市場を、一般の方にも可視化できるように設計されています。

 

Opendoorについての要点まとめ

本記事ではOpendoorの特徴や魅力、日本の不動産テックについてご紹介してきました。

この記事の要点まとめ

  • Opendoorは、不動産テック企業「Opendoor Labs Inc」が公開したアメリカ初のオンライン買取再販プラットフォーム
  • Opendoorは、オンライン上で買取が完了するサービス
  • 2つの保証制度と徹底したユーザー視点
  • 日本の不動産テック(売買)の紹介


今後、日本でもさらに多くの不動産テックが誕生し、一般の人がより有益な情報を手に入れられるようになったり、生活が豊かになったりするはず。また、Opendoor Labs Incのような保証を日本でも適用できれば、不動産の流動性がより上がるかもしれません。

本メディアでは、今後も最新の不動産テックの情報などをお届けして、不動産事業者のサポートをしていきます。

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