これまでのブログでは、2019年の新社会人に対するアンケート「部屋探しであると便利だと思う機能は?」の結果と、1位〜4位にランクインしたサービスをご紹介しました。今回は、5位の「AIを活用したオンライン接客」について取り上げ、注目されているサービスもご紹介します。
1位:360°写真の画面で内覧
2位:VRで内見
3位:IT重説
4位:遠隔内見
5位:AIを活用したオンライン接客( 希望条件に対し、おすすめの物件情報を提示してくれるなど)
不動産業におけるオンライン接客とは?
お客様からのご希望に対して合致する物件を担当者が自分で検索し、店頭やEメールで提案して内覧する物件を絞込んでいただき、内覧にご案内して契約…という流れが通常の賃貸仲介のご担当者の業務ですが、オンライン接客サービスを利用すると、お客様のご希望に合った物件を自動で選別しEメールやチャットで送付してくれます。物件選定やメール文作成の手間がなくなるので、不動産仲介業者側の業務効率化になるのはもちろん、お客様にとっても担当者の業務スケジュールに関係なく物件情報を配信してもらえるのでメリットがあります。これにAIを用いたものが、今回5位にランクインした「AI活用したオンライン接客」となります。
AIについておさらい
AIとは人口知能(artificial intelligence)とのことで、実は定義が研究者によってまちまちなのですが、一般的には「人工的に人間の知能を模倣するための概念および技術」と認識されています。コンピューターが人間のように「学習」し、蓄積した知識をもとに「推測」することができるのです。ですのでAIを用いたオンライン接客サービスでは、それぞれの属性やご希望をお持ちのお客様に対して、どのような条件の物件情報を配信するとどのくらい熱心に検討されたのか、あるいはされなかったのか(詳細が閲覧されたか、お気に入りマークをつけたか、内覧希望をしたか、質問をしたかなど)といったデータが蓄積すればするほど、その情報を学習し、後のお客様に対する提案の精度を向上させてくれるのです。
物件紹介の他にも、AIが用いられている不動産テックサービスには色々なものがあります。仲介会社の物件確認電話を、AIを使った音声認識で物件を特定し自動回答するサービスや、過去の類似不動産の取引情報の蓄積から推定価格や賃料を自動的に試算するサービス、かつて1日かかっていた所要時間を15分に短縮する住宅ローン審査サービスなどがあり、ITや不動産業の企業だけではなくメガバンクも次々とサービスを開始しています。
このように不動産業界でもどんどん導入されているAIですが、賃貸仲介業で利用可能なオンライン接客サービスには、どのようなものがあるのでしょうか?2つのサービスをご紹介いたします。
ポータルサイトからの反響を取り込み、お客様の興味に合った類似物件をAIによる自動提案機能でご紹介できます。その他にも、顧客の履歴管理(閲覧物件履歴、メール配信物件、お気に入り物件、問い合わせ件数など)はもちろん、来店予約機能やチャット対応機能もあります。大手ポータルサイトやFCシステム以外のDBやシステムとの連携についても相談が可能なので、現状の業務フローを大幅に変更しなくても導入可能かも知れませんね。
不動産賃貸/仲介会社向けの顧客管理と業務支援のシステム。基本機能に自動物件提案があり、オプションとしてAIチャットによる自動追客があります。毎日200店舗以上の仲介会社と顧客間の賃貸仲介に特化した会話を学習し、進化。AIチャットの返答率は全メッセージの60%で、即レスでお客様からの問合わせ対応を補助してくれます。しかも顧客別や時間帯などでAIチャットのオンオフの切り替えや、LINE連携も可能。
以上2社をご紹介しました。現在の業務課題や業務フローと照らし合わせ、ご希望に合ったサービスを検討されてみてはいかがでしょうか?
✳︎2019年マイナビ賃貸、全国賃貸住宅新聞掲載