Blog
不動産テック・ITと、不動産仲介の仕事を便利に楽しくする情報

【アメリカ不動産テック紹介】HomeLightとは?

2020.03.05 更新

  • Facebook
  • Twitter

HomeLightはアメリカの不動産検索情報サイトです。このサイトは「物件」ではなく「仲介者」の紹介に特化しています。アメリカでは不動産取引において、仲介業者の選定が重要といわれています。そのためHomeLightは信頼できる仲介者のパートナー選びに機能を特化させているサイトです。

HomeLightは現在注目されている不動産テックの1つで、日本でも、ビズリーチ(人材紹介ビジネス)等の仲介業者にスポットライトを当てたサービスが注目を浴びはじめています。しかしながら国内外を見回しても、「仲介業の紹介」に特化したプラットフォームはまだまだ一般的とはいえない実態があります。

本サイトでは、アメリカと日本の不動産業界の違いにも触れつつ、HomeLightが注目されている理由について触れてまいります。

本記事のポイント

  1. アメリカ不動産テックHomeLightについてよくわかる
  2. アメリカ不動産業界において、なぜHomeLightが求められているのかがわかる
  3. HomeLightの使いやすさと人気の理由がわかる

 

HomeLightとは?

https://www.HomeLight.com/

HomeLightは、不動産仲介業者と、不動産売買を検討しているユーザーを結びつけるマッチングサイトです。アメリカでは不動産仲介業を「ブローカー」や「エージェント」とよびます。

「仲介業者の選定」が適切かどうかで、売買の成否が決まってしまうといえるほど、アメリカでの仲介業者選定は重要で、こうした「仲介業者選び」をサポートするのがHomeLightです。

HomeLightでは、たった4つの質問から、自分に最適な仲介業者を選ぶことができます。アメリカの不動産仲介業界は、日本と違いエージェントにも資格がないと業務を行うことができません。

またその実績は、厳しくチェックされるようになっています。ユーザーの希望を成し遂げてくれる資格と実績のある業者を、データ分析で導いてくれるのがHomeLightなのです。

HomeLightは、物件紹介に特化した「Zillow」「Trulia」等の不動産テックとは異なるビジネスモデルが評価され、多数の投資を集めています。GV(※ 旧 Google Ventures)が2018年に投資を実行したことも注目を集めました。

※ GVはGoogleから2009年に独立し、Uber、Slackなどといった成長性高いテックサービスに次々と投資している集団です。

なぜGVほどの会社が、HomeLightに投資を実行したのでしょうか。本記事では、そんな現在注目を集めるHomeLightの特徴に触れてまいります。

【関連】アメリカの不動産テックZillowについて解説
【関連】米不動産テックサイト「Trulia」について解説

 

HomeLightの3つの特徴

  1. シンプルな情報入力のみで利用可能
  2. 仲介業者の実績が一目瞭然
  3. 信頼できるか依頼前にコンタクト可能

シンプルな情報入力のみで利用可能
「物件」ではなく「仲介者」を選ぶために、シンプルな情報入力で利用可能なのがHomeLightの魅力の一つです。

売却希望の場合、入力は下記の4つのみです。

  1. 物件用途
  2. 物件エリア
  3. 売却希望時期
  4. 売却希望金額

登録されている仲介業者は経験豊富なメンバーばかり。中には30年近い実績を保有する業者も。そのため「過去の実績」から実力は一目瞭然です。

ざっくりとした希望とエリアだけ入力すればそのエリアの「有力業者」がパッと表示されるのは、HomeLightならではの特徴といえます。

上記は、紹介業者の一例です。エリア、用途、売却希望時期等の入力情報から導かれた情報にもっともマッチした業者が紹介されます。高い実績を出している業者の中には、HomeLightのレコメンドを受けている方も。

数件の情報入力で、数百件の実績を有するその地域のTOP業者に出会えるのがHomeLightです。

仲介業者の実績が一目瞭然

大事な物件を任せられる方かどうかについては、さらに詳しい実績をもとに調査することができます。

上記は別のエージェントの詳しい実績一覧です。下記のような履歴を確認できます。

  • 業歴
  • 取引数実績
  • 平均仲介金額実績
  • 戸建住宅の仲介実績

購入を希望するエリアでの実績も一目でわかります。さらに案件ごとの詳しい特徴も見ることが可能。ベッド数、トイレの数、市町村、売買価格、売買日、売買どちらの仲介実績か、二世帯住宅かどうか等の情報です。

「住所」までは開示されていませんが、これだけ詳しく開示されていれば、仲介者の実力は容易にイメージできそうです。

なぜ「仲介者」の存在が注目されているのかについては、アメリカの不動産業界の特徴を記載する必要があるかもしれません。

アメリカでは日本と異なり、不動産業者が売り手と買い手どちらも支援することはありません。売り手は「高く」買い手は「安く」売買を希望するため、1社で双方の利益を最大化することは難しいと考えられているからです。

そのため売り手と買い手それぞれに仲介業者がついて、仲介業者同士で交渉します。良い条件を仲介業者が勝ち取るのがアメリカの不動産業界なのです。

また日本とは違い、仲介料は売り手買い手の双方にではなく、売り手だけにしか支払われません。そのため報酬料でさえ、仲介業者同士で交渉の末、フィーを取り決めます。

タフな交渉に勝ち続けたリアルター(仲介業者)だけが生き残っていくのがアメリカの不動産業界なのです。上記業界特性があるからこそ、過去の実績と業歴をみれば、その業者の実力が一目瞭然です。

また、物件情報の取り扱いについても特徴があります。日本の物件は、レインズという不動産業者だけが閲覧できる情報網にまとめられています。それを業者がユーザーに情報を開示する流れが一般的です。

しかしアメリカでは、すべての物件を一般開放しています。そのため業者には「物件情報量」という強みがユーザーに通用しません。

交渉力、物件価値を高めるアドバイス力、真贋力、法務的な知見などの総合力が仲介業者の価値なのです。こうした業界実態から、不動産ブローカーは、弁護士、医師とならぶ3大資格とアメリカで呼ばれています。

これらの理由からHomeLightは、頼れる不動産ブローカーを探す機能に特化しているのです。

【関連】レインズとは? 仕組み、メリット、登録義務などについて解説

信頼できるか依頼前にコンタクト可能

HomeLightでは、仲介業者への依頼前に、個別の質問チャット機能がついています。

質問への返答の精度、スピード、誠実さなどで、事前に実力が把握できます。エリアにもよりますが、一度に紹介されるのは3名~4名の厳選された仲介業者です。似たような質問を行い回答レベルによって、それぞれの実力を比較することもできるはずです。

 

【まとめ】HomeLightについて

本記事ではHomeLightについて、詳しく紹介してきました。

HomeLightについて、要点をまとめます。

  • HomeLightは、アメリカの不動産テック
  • 仲介業者の選定に特化しており、今注目が集まっているサービス

そして、これを支える機能として以下の特徴があります。

  1. シンプルな情報入力のみで利用可能
  2. 仲介業者の実績が一目瞭然
  3. 信頼できるか依頼前にコンタクト可能

これらの機能を駆使した結果として、以下のようなメリットが実現します。

  1. 短時間で有力な仲介業者をピックアップできる
  2. 仲介業者の実力を実績からじっくりと比較可能
  3. チャットですぐに質問できるので、相性のチェックも可能

今後このようなサービスは日本でも広がっていく可能性があります。早い段階で国外の不動産テックに目を向けておくことも必要ではないでしょうか。

本メディアでは、今後も国内に限らず世界中の注目不動産ビジネスを発掘し皆様にご紹介してまいります。

賃貸仲介の追客、「電話に出てもらえない!」「メールの返信ない」のお悩みにはコレ!

⼈気記事ランキング

  1. 【不動産事業者向け】不動産取得税とは?いくらかかるのか?(2019年6月現在)

    【不動産事業者向け】不動産取得税とは?いくらかかるのか?(2019年6月現在)

    2019.08.08

  2. レインズとは? 仕組み、メリット、登録義務などについて解説

    レインズとは? 仕組み、メリット、登録義務などについて解説

    2019.10.17

  3. 登録免許税とは?いくらかかるの?(2019年12月現在)

    登録免許税とは?いくらかかるの?(2019年12月現在)

    2019.12.26

  4. 不動産業者向けツールまとめ12選(クラウド管理ソフトから図面作成ソフトまで)

    不動産業者向けツールまとめ12選(クラウド管理ソフトから図面作成ソフトまで)

    2019.12.05

  5. 【時流解説】ゴーストレストラン、シェアキッチン、クラウドキッチンとは?

    【時流解説】ゴーストレストラン、シェアキッチン、クラウドキッチンとは?

    2019.12.12

  6. 不動産賃貸仲介会社のLINE(ライン)活用のメリットデメリットを解説

    不動産賃貸仲介会社のLINE(ライン)活用のメリットデメリットを解説

    2019.12.05